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【プログラマーが教える】パソコンスペックの選び方・考え方【初心者向け】

先日、こんなツイートをしました。

パソコンのスペックを選択するときは、この順序で考えていけば、まず間違いないです。

なぜなら、快適さに影響するのがこの順だから。

時代や用途によってこの辺の順序は多少前後するのですが、今現在はこんな感じになっている、ということですね。

パソコンは道具なので、使う人がいかに快適に使えるか、それが最も大切です。

というわけでこの記事では、パソコンスペックの選び方・考え方を、さらに詳しく解説します!

パソコンスペックの5大要素

まずは基礎知識から。

パソコンの購入ページや紹介ページをみていると、以下のようにたくさん細かい情報が載っているかと思います。

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MacBook Proの例(https://www.apple.com/jp/macbook-pro/specs/)

どれもパソコンを選ぶときには大切な情報になり得るのですが、

いきなり全てを理解するのは大変なので、重要な5つの要素だけざっくり掴んじゃいましょう!

ディスプレイ

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これはカンタンですね。「モニター」や「液晶」なんて言ったりもします。画面のことです。

デスクトップのパソコンなら、別売りで購入することもありますが、いずれにせよ必須のパーツのひとつですね。

ディスプレイを選ぶときに最も重要なのは、解像度モニタサイズです。

**解像度というのは、ざっくり言ってしまえば「綺麗さ」**です。

最近4Kテレビ、とか8Kテレビ、とか聞きますが、これが普通のテレビより綺麗なのは解像度が良いからです。

ディスプレイというのは、ごくごく小さな光源(光の出るパーツ)を敷き詰めて画像を表示しているのことが多いのですが、

この光源の密度が解像度です。

つまり、解像度が高ければ高いほど細かく表示することが可能で、綺麗に見える、ということですね。

これは、家電量販店などで実際に見て確かめてみるのが良いでしょう。

解像度以外にも、明るさ・色の表現や表示の滑らかさなど、たくさんの要素があるので、見てみるのが一番です。

難しいな、と思ったら、「用途」を合わせて詳しい人に聞いてみましょう。

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モニタサイズは、そのまんまです。よく、13インチ、とか、27インチ、とか表現されますね。

このインチ数は、対角線(角から反対側の角)のながさです。

1インチは2.5cmくらいなので、例えば13インチなら33cmくらいになりますね。

ノートパソコンであれば、このモニタサイズは本体のサイズに直結します。

持ち運びの頻度など、自分に合わせて使いやすいものを選択すると良いでしょう

頻繁に持ち運ぶなら13インチ以下がオススメです。

CPU(プロセッサ)

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CPU(プロセッサ)は、パソコンで行われる、さまざまな作業・処理をしてくれるパーツです。

人間で言うと、頭の一部分でしょうか。「記憶」ではなく、「計算」をするところです。

いわゆる、「インテル入ってる!」ってやつです。

「Core i3」とか、「Core i7」とか聞いたことないでしょうか。それのことです。

インテルの他に、AMDというメーカーの「RYZEN」というブランドなどもありますね。


「CPUは頭なんだ!じゃあ、これが良いものならパソコンは早く動くんだね!」

と思うかもですが、これは半分間違い

一般的な使い方をする場合、体感的にはほぼ間違いです。

というのも、現在のCPUは安いものでもかなりの性能があり、普通に使う分には十分なんです。

「1 + 1 = 2 」の計算をするのに、小学1年生でも数学の専門家でも、ほとんど速度は変わらないですよね。

ですから、おもたーい処理をしないのであれば、高いスペックのCPUは不要です。

もちろん、ゲームや動画編集、プログラミングなど、がっつり使いたい人は高いことに越したことないですよ!


良いものを選びたいなら、CPUで重要な要素は、コア数とクロック数

コア数は頭の数、つまり同時に処理を行える数だと考えてもらえばいいでしょう。

クロック数というのは、頭の良さです。2.80GHzとか書いてるやつですね。

高ければ高いほど1つの処理を速く終わらせることができます。

CPUの性能による快適さは原則、

「コア数」>「新しさ(世代)」>「クロック数」

の順で影響しますが、様々な種類があり用途にもよるので、一概には言えません。

できれば詳しい人に聞くのが良いでしょう。

自分で調べたい方は、「CPU ベンチマーク」などで調べてみると、性能が数値で比較できます。

ちもろぐさんの記事などがわかりやすいですね。

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メモリ(RAM)

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メモリ(RAM)は、よく「机の広さ」にたとえられます。

つまり、作業場のことですね。使っている道具をおくところです。

ソフトやアプリを使うときには、ソフトやアプリの置き場所をメモリの中に作ってあげる必要があります。

大きいソフトや、たくさんのソフトを同時に使いたい場合は、メモリがたくさん必要だってことですね。


メモリが足りなくなったときには、何かソフトを片づけなければいけません。

そして、そのソフトをまた使おうとしたときには、片付けたところから取り出さなければいけません。

この片付けと取り出しの作業は、かなり時間がかかります。

つまり、メモリが足りないと、パソコンの動作が遅くなりがちになるということなんですね。

机の上にものが散乱していたら、作業が遅くなるのと同じですね。

なので、メモリは大きめの容量のものを選ぶのが、快適なパソコン選びのコツのひとつです。

現在であれば、8GB(ギガバイト)、できれば16GBあると安心です。

ストレージ(HDD、SSD)

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ストレージは、倉庫です。本棚です。物置場です。

HDD(ハードディスクドライブ)とか、SSD(ソリッドステートドライブ)とか、そういう種類のものがあります。

いわゆる「容量」というのは大抵これのことですね。

ここから、データやソフトを取り出して、メモリに置いて、CPUで作業するという流れですね。


実は、現代のパソコンを快適に使うのに最も重要な要素です。

何がそれを左右するのかというと、容量の大きさではなく、種類。

HDDではなくSSDを選びましょう

個人的にこれは必須です。

SSDの方が容量が小さめで価格も高いのですが、パソコンを使っているときの体感速度がHDDに比べて抜群に速いです。

たとえるなら、HDDは別の階にある本棚。SSDは、手を伸ばせば届く本棚。それくらいの差があります。

しかも、壊れにくく、丈夫。長く使いたいなら必ずSSDにしましょう。


容量は、256GB程度あれば十分です。

足りない分は、容量が大きくて価格の安いHDDを外付けや内蔵で追加しましょう。

DropboxやOne Drive、iCloud Driveといったクラウドストレージを使うのも良いですね。

外付けや内蔵がよくわからない人や、一緒に持ち運んだり設置したりするのがいやな人は、もっと容量の大きいものを選んでも良いでしょう

今パソコンをお使いの方は、現在どのくらいの容量を使用しているか見てから決めましょう。

GPU

ゲームや動画編集など、グラフィカルな作業をするなら重要なパーツです。

逆言えば、そうでない場合はそれほど気にする必要はありません。

GPUは、画像処理や動画処理など、グラフィカルな作業を主に担当してくれるパーツです。

CPUが言語・計算などをになう「左脳」だとすれば、GPUはイメージなどをになう「右脳」です。

最近だと、CPUにGPUが内蔵されている場合と、GPUが独立している2つのパターンが主流です。


動画を見るくらいでしたら、CPUに内蔵されているGPUで十分です。

ゲームや動画編集、機械学習(人工知能の基礎技術みたいなもの)を行うのであれば、

GPU性能が高いことにこしたことはないです

内容によっては、ある程度良いGPUでないと全くはかどらないなんてことにもなるので、要注意です。


性能は、ほぼ価格に比例します。

ゲーム用途でしたら、「(ゲームの名前) GPU」などで調べればいくつか記事が出てくると思うので、

そこでオススメされているものを使うのがカンタンです。

どれくらいの性能なら、どれくらい快適にプレイできるか書いている記事を探して、確認してみましょう。

性能比較をしたいときは、CPUのときと同じく「ベンチマーク」を調べましょう。

PCスペックを選択する4ステップ

さて、ようやく本題です。

以上の基礎を踏まえて、実際にスペックを考えるときのステップをご紹介しましょう。

1. 重さ・サイズ・電池もちを選ぶ

まずはこれです。特にノートパソコンなら、真っ先にこれ。

主に外で使いたいなら、

電池もちの悪いパソコンや重すぎる・大きすぎるゲーミングPCは選ばないようにしましょう。

ここで間違えると、細かいスペック以前の問題でひたすら使いにくいので、要注意です。

2. 真っ先にSSDを選ぶ

ストレージの解説でもお話ししましたが、快適さに最も影響が大きい部分です。

HDDではなくSSDを選択しましょう。

他のスペックより優先です。

容量は、256GB程度。

メモリやCPU・GPUを選んで、余裕があればそれ以上のものを選択しても良いでしょう。

3. メモリを8GB以上を選ぶ

メモリ(RAM)は、4〜16GBくらいの選択肢があるのが一般的ですが、

極力8GB。できれば16GBがオススメです。

4GBでもカンタンな作業ならなんてことはないのですが、ちょっと頑張ろうとすると遅いなーと感じるはず。

快適さを考えるなら、8GB以上です。

4. CPUとGPUを用途に合わせて選ぶ

CPUとGPUは、用途次第です。

のなかで、やりたいものがあればできるだけ妥協しないほうが良いです。

カンタンな画像編集や、Officeを使った事務作業程度なら、気にしなくて大丈夫。

その予算、ディスプレイや周辺機器に使ったほうが幸せになれます。

良いものを選びたいときには、詳しい人に相談しましょう。

まとめ

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というわけで、少々長い記事になりましたが、パソコンスペックの選び方・考え方の紹介でした。

詳しい人に相談したりお任せするにしても、上の基礎知識を知ってるだけで、スムーズに選べるようになるはずです。

ITがあたり前のこの時代、これくらい知っておけると良いですね!


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西元 岳
0→1エンジニア

ガジェット歴20年。スタートアップや起業家の技術支援などをしています。